年間10万トンの籾殻を活かす — 籾殻燻炭の取り組み

化学肥料の価格高騰は、多くの農家さんの経営を圧迫しています。特に、新潟県で農業を営む小規模兼業農家の方々にとっては、深刻な課題ではないでしょうか。そんな中、地域に眠る未利用資源を有効活用し、持続可能な農業を目指す動きが注目されています。今回は、新潟県内で年間10万トンも排出されると言われる「籾殻(もみがら)」に焦点を当て、その活用方法と、株式会社農業未来総研様が行っている、籾殻を「燻炭(くんたん)」にして土づくりに役立てる取り組みについて、分かりやすく解説します。

この記事を読めば、籾殻の処理にお困りの方や、地域資源を循環させる農業に興味のある方は、新しい視点を得られるはずです。化学肥料への依存を減らし、より持続可能な農業への一歩を踏み出すためのヒントを見つけていきましょう。

この記事でわかること

  • 年間10万トン排出される籾殻の現状と、その活用が求められる背景
  • 籾殻を「燻炭」にするとはどういうことか、その効果
  • 株式会社農業未来総研様による、籾殻の無料受け入れと燻炭づくりの取り組み
  • 地域資源を循環させる「未利用資源 循環」の考え方
  • 籾殻の処理に困っている農家さんが、この取り組みに関わる方法

籾殻とは?年間10万トン排出される未利用資源

「籾殻(もみがら)」とは、お米が精米される前の、お米一粒一粒を包んでいる外皮のことです。お米のでんぷん質を外敵から守る役割を持っています。日本のお米の収穫量は年間約800万トンと言われており、そのうち約10%が籾殻だとすると、年間で約80万トンもの籾殻が発生すると推計されます。新潟県だけでも、そのうちおよそ10万トンが排出されていると言われており、膨大な量の籾殻が、十分に活用されずにいるのが現状なのです。

多くの農家さんにとっては、この籾殻の処理は手間のかかる作業であり、悩みの種となっています。そのまま田畑に撒かれることも多いのですが、分解に時間がかかったり、土壌の通気性を悪化させたりすることもあり、効果的な活用方法が求められていました。

籾殻を「燻炭(くんたん)」にして土壌改良に役立てる

そのような状況の中、株式会社農業未来総研様が注目しているのが、籾殻を「燻炭(くんたん)」にして活用する方法です。燻炭とは、籾殻を炭化させたものです。では、なぜ籾殻を燻炭にすると良いのでしょうか?そこには、土壌改良資材としての優れた特性があるからです。

燻炭の土壌改良効果とは?

燻炭には、以下のような様々な効果が期待できます。

  • 保水性・排水性の向上:燻炭は多孔質構造をしており、水分や栄養分を保持する能力に優れています。同時に、土壌の通気性を良くし、水はけを改善する効果もあります。
  • 微生物の住処となる:無数の小さな穴が無数に開いた燻炭は、土壌微生物にとって格好の住処となります。これにより、土壌の活力が向上し、作物の生育を助けます。
  • 土壌の団粒構造を促進:燻炭が土壌に混ざることで、土の粒が団子状にまとまりやすくなります(団粒構造)。団粒構造が発達した土は、水はけや通気性が良く、作物の根が伸びやすい環境となります。
  • 有害物質の吸着:燻炭は、土壌中の有害物質を吸着する性質も持っています。

このように、燻炭は土壌改良資材として非常に有効であり、作物の生育を助け、元気な土づくりに貢献してくれるのです。

年間10万トンの籾殻を活かす!農業未来総研様の取り組み

新潟県内で年間10万トンとも言われる籾殻を、地域資源として有効活用しようと取り組んでいるのが、株式会社農業未来総研様です。「土づくりを起点に、地域の農・資源・人の『循環』をつくる」という理念のもと、様々な事業を展開されています。

その中でも、特に注目したいのが、籾殻の無料受け入れと燻炭づくりの活動です。この取り組みは、化学肥料の価格高騰という社会課題とも深く結びついています。

化学肥料高騰の背景と、有機肥料へのシフト

近年、国際情勢の不安定化などにより、化学肥料の価格が急激に上昇しています。これは、新潟県内の多くの農家、特に経営規模の小さい兼業農家の方々にとって、大きな負担となっています。これまで化学肥料に頼ってきた農業から、持続可能な有機肥料へのシフトが、これまで以上に求められているのです。

株式会社農業未来総研様は、このような状況を踏まえ、新潟県産の原料にこだわった有機肥料や土壌改良剤の製造・供給に力を入れています。その主力の一つが、今回ご紹介している籾殻燻炭なのです。

籾殻の無料受け入れと燻炭製造

「新潟県内では年間10万トンの籾殻が排出されていますが、籾殻燻炭製造の専業者が少なく、現状では大半の農家が籾殻をそのまま田畑に撒いており、循環に対し効果的な活用が求められています。」

このような背景から、農業未来総研様では、農家さんから籾殻を無料で受け入れています。そして、それらを自社で「燻炭」にし、土壌改良資材として活用しています。これは、農家さんにとっては、これまで処理に困っていた籾殻が、価値ある資源に生まれ変わるだけでなく、無料で引き取ってもらえるという、非常にありがたい仕組みです。

さらに、給食センターなどから出る食品残渣も堆肥化に活用しており、「食品残渣」「籾殻」といった地域で発生する未利用資源を、循環させていくという、まさに「資源循環」を体現する取り組みと言えます。これにより、食品加工事業者にとっては廃棄コストの削減にもつながり、地域全体での「もったいない」を「ありがとう」に変える活動となっています。

燻炭の作り方|家庭での簡単な方法と、プロの技術

「燻炭の作り方」について、ご興味を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。ご家庭でも、工夫次第で燻炭を作ることは可能です。ここでは、一般的な燻炭の作り方と、農業未来総研様のような専門的な取り組みについて触れていきます。

家庭でできる簡易的な燻炭の作り方

一般的に、燻炭は「無酸素状態でゆっくりと燃焼させる」ことで作られます。家庭で試みる場合は、以下のような方法があります。

  1. 容器の準備:金属製のドラム缶や、一斗缶などを加工して使用します。底に穴を開け、空気の流入を調整できるように工夫します。
  2. 籾殻を詰める:容器に籾殻をしっかりと詰めます。
  3. 着火と燃焼:容器の底から火を入れ、じっくりと熱を加えていきます。火力が強すぎると燃え尽きてしまうため、煙が出ている状態を保ちながら、ゆっくりと炭化させていくのがポイントです。
  4. 消火・冷却:ある程度炭化が進んだら、火から下ろし、完全に冷めるまで待ちます。

注意点:燻炭づくりは火を使いますので、火の取り扱いには十分注意し、周囲の安全を確保してから行ってください。また、地域によっては火気の使用に関する条例などがある場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。

農業未来総研様の燻炭製造

農業未来総研様では、より効率的かつ高品質な燻炭を製造するための設備やノウハウを持っています。大量の籾殻を安定的に燻炭化し、それを地域農家へ供給することで、未利用資源の循環を地域全体で実現しようとしています。

彼らの取り組みは、単に籾殻を処理するだけでなく、それを土壌改良資材として活用し、地域の農業を持続可能にするための重要な一歩なのです。「新潟市西蒲区の作業場」では、こうした循環型の資源活用が進められています。

未利用資源の循環|地域で回す農業の未来

農業未来総研様の籾殻活用は、「未利用資源 循環」という、より大きな視点に立っています。それは、文字通り、地域で本来捨てられてしまうような資源を、再び地域の中で活用していくという考え方です。

たとえば、:

  • 米農家から出る籾殻:→ 燻炭にして土壌改良資材に
  • 給食センターなどから出る食品残渣:→ 堆肥の原料に
  • 規格外野菜や市場の余剰品:→ 「めぐる朝市」で有効活用

これらの活動は、すべて「地域で行き場を失ったもの」に、もう一度循環を取り戻すという、株式会社農業未来総研様のコアメッセージ「土を再生し、農地をつなぎ、地域で回す」に繋がっています。

このような地域内での資源循環が100%進むことで、外部からの資材(化学肥料など)への依存度が減り、気候変動や国際情勢に左右されにくい、強靭な地域農業が実現できます。

籾殻の処理に困っている新潟の農家さんへ

もしあなたが新潟県にお住まいの米農家さんで、

  • 「毎年大量に発生する籾殻の処理に困っている」
  • 「そのまま撒いてもあまり効果を感じられない」
  • 「化学肥料の使用量を減らしたいと考えている」

といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひ株式会社農業未来総研様にご相談ください。彼らは、籾殻を無料で受け入れてくれるだけでなく、それを土壌改良に役立つ燻炭にして活用する道を示してくれます。これは、新潟 籾殻 処理の悩みを解決するだけでなく、燻炭 土壌改良のメリットを享受し、籾殻 活用方法の新しい選択肢を得られる絶好の機会です。

農業未来総研様は、農家さんの隣に立ち、現場の事情に寄り添うことを大切にしています。無理強いすることなく、「準備万端な際にやりましょう」と判断できる誠実さを持っているとのこと。ぜひ一度、彼らの活動に触れてみてください。

まとめ|地域資源を活かし、持続可能な農業へ

今回は、新潟県内で年間10万トンとも言われる籾殻の未活用の現状と、株式会社農業未来総研様による、籾殻を燻炭にして土壌改良に役立てる取り組みについてご紹介しました。化学肥料価格の高騰という厳しい状況だからこそ、地域に眠る未利用資源 循環の重要性が増しています。

株式会社農業未来総研様は、籾殻の無料受け入れや、食品残渣の堆肥化などを通じて、地域資源を循環させ、持続可能な農業モデルの構築を目指しています。これは、農家さんだけでなく、地域全体にとっても大きなメリットをもたらす活動です。

もし、籾殻の処理にお困りであったり、より土に根差した農業を目指したいとお考えでしたら、ぜひ株式会社農業未来総研様のウェブサイトをご覧いただくか、直接お問い合わせいただくことをお勧めします。「土を再生し、農地をつなぎ、地域で回す」— そんな未来が、ここ新潟から始まろうとしています。


◆ 農業未来総研について

農業未来総研は、新潟市西区を拠点に「土を再生し、農地をつなぎ、地域で回す」をテーマに活動しています。
堆肥づくりや耕作放棄地の再生、農業体験「畑育」、農福連携、地域の「めぐる朝市」まで
──土を起点に、地域の農・資源・人がめぐる仕組みづくりに取り組んでいます。

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