「化学肥料が高騰していて、毎年の農業経営が不安…」「地元の農家さんはどうしているんだろう?」
近年、国際情勢の不安定さから化学肥料の価格が急激に上昇し、多くの農家さんが頭を悩ませています。特に、新潟県のような農業が盛んな地域では、その影響は計り知れません。この記事では、化学肥料高騰の背景にある課題を分かりやすく解説し、新潟の農家さんが直面する現実と、今、地元産有機肥料への関心が高まっている理由について、専門的な知識がない方にも理解できるようにご説明します。
農業未来総研は、この課題に対し、地域資源を最大限に活用した持続可能な農業モデルの構築を目指しています。ぜひ最後までご覧いただき、これからの農業のあり方について一緒に考えていきましょう。
近年の国際情勢の変動は、私たちの食生活にも大きな影響を与えています。その中でも、農業生産におけるコストの大部分を占める化学肥料の価格高騰は、深刻な問題となっています。
化学肥料の多くは、天然ガスなどを原料として製造されています。そのため、国際的なエネルギー価格の変動や、資源の供給ルート、地政学的なリスク(例えば、ホルムズ海峡のような要衝での緊張)が、化学肥料の価格に直結しやすいのです。これらの要因が複合的に絡み合い、化学肥料の安定供給が難しくなり、価格が上昇する傾向にあります。

特に、国際的な資源への依存度が高い国では、この影響を強く受けやすくなっています。
新潟県は、全国有数の米どころであり、多様な農業が営まれています。しかし、県内の農業経営の特徴として、約7〜8割を小規模兼業農家が占めていると言われています。これは、農業だけでは生計を立てるのが難しく、他の仕事と兼業しながら農業を続けている方が多いということです。
こうした小規模兼業農家にとって、年々増加する農業資材費、特に化学肥料の価格上昇は、経営を圧迫する大きな要因となります。本来であれば、丹精込めて育てた農産物を適正な価格で販売し、そこから得た収入で次の年の農業に投資できるのが理想です。しかし、コストが大幅に増えると、収益が圧迫され、最悪の場合、農業を続けることが困難になるケースも考えられます。
「せっかく農地を守っていても、コストがかかりすぎて続けられない…」という声も少なくありません。これは、農地の維持管理だけでなく、地域全体の食料生産基盤にも関わる大きな課題です。
化学肥料への依存度を下げるため、近年、地元で採れる資源を活用した有機肥料への関心が急速に高まっています。有機肥料には、化学肥料とは異なる多くのメリットがあります。
新潟県は、言わずと知れた米どころです。お米を収穫する際には、大量の「もみ殻」が発生します。このもみ殻は、そのままにしておくと処分に困ることもありますが、適切に処理することで、非常に有用な農業資材に生まれ変わります。

新潟県内では、年間およそ10万トンものもみ殻が排出されると言われています。この貴重な地域資源を、効果的に活用することが求められています。
もみ殻を炭化させた「もみ殻燻炭(くんたん)」は、土壌の水はけや保水性を改善し、微生物の住処としても優れた性質を持ちます。しかし、これまではもみ殻燻炭を専門に製造する事業者が少なく、多くの農家さんがもみ殻をそのまま田畑に撒いているのが現状でした。これでは、もみ殻の持つポテンシャルを十分に活かしきれているとは言えません。農業未来総研では、この「もみ殻」を、地域で循環する有機肥料の重要な原料として位置づけています。
株式会社農業未来総研は、「土づくりを起点に、地域の農・資源・人の『循環』をつくる会社」です。化学肥料高騰という社会課題に対し、私たちは地域に眠る資源を最大限に活用し、持続可能な農業モデルを構築することで、新潟の農家さんを力強くサポートしていきます。
私たちは、新潟市西蒲区のイノベーションラボを拠点に、地域で発生するさまざまな資源を循環させる取り組みを進めています。
主力となるのは、給食センターなどから出る食品残渣と、新潟県内に豊富に存在するもみ殻を原料とした有機肥料の製造です。これらの「捨てられていたもの」を、独自の技術で良質な有機堆肥やもみ殻燻炭へと生まれ変わらせます。これにより、食品事業者にとっては廃棄コストの削減、そして農家さんにとっては、安価で良質な土壌改良資材の確保という、双方にとってメリットのある仕組みを構築しています。
この取り組みは、単に肥料を作るだけでなく、地域全体で資源を循環させる「完全循環型農業モデル」の実現を目指しています。
化学肥料の価格高騰に苦しむ新潟県内の小規模兼業農家の皆様を支援するため、私たちが製造した有機肥料ともみ殻燻炭を、必要量分、無料で提供する活動を開始しました。もちろん、散布にかかる実費などは必要となりますが、資材費の負担を最小限に抑えることで、農業経営の安定化に貢献したいと考えています。
これは、一時的な支援ではなく、地域農業の持続可能性を高めるための、私たちの決意の表れです。将来的には、新潟県内での有機肥料・もみ殻燻炭の循環率100%を目指し、地域に根差した地産地消型の肥料循環モデルを確立していきます。
「地域で行き場を失ったもの(土地・資源・野菜・人の役割)に、もう一度循環を取り戻す」 これが、農業未来総研の事業活動すべてを貫く考え方です。
私たちの活動は、単に肥料を提供するだけにとどまりません。
これらの事業はすべて、私たちが目指す「循環」の実現に向けた大切なステップです。土を再生し、農地をつなぎ、地域で回す。このサイクルを、より多くの地域住民の皆様と共に創り上げていきたいと考えています。
化学肥料の高騰は、新潟県の農業、特に多くの小規模兼業農家にとって、避けては通れない大きな課題です。しかし、この課題は、地域に眠る豊かな資源を見直し、活用することで、持続可能な農業への転換点となる可能性も秘めています。
農業未来総研は、「土を再生し、農地をつなぎ、地域で回す」というコアメッセージのもと、もみ殻や食品残渣といった地域資源を最大限に活用した有機肥料の製造・提供を通じて、新潟の農業を力強く支えてまいります。
私たちの取り組みに少しでもご関心をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、私たちの活動拠点であるイノベーションラボにお立ち寄りください。現場の声を直接お伺いし、地域農業の未来について共に語り合えることを楽しみにしています。
お問い合わせは、お気軽にウェブサイトまたはお電話にてご連絡ください。
◆ 農業未来総研について
農業未来総研は、新潟市西区を拠点に「土を再生し、農地をつなぎ、地域で回す」をテーマに活動しています。
堆肥づくりや耕作放棄地の再生、農業体験「畑育」、農福連携、地域の「めぐる朝市」まで
──土を起点に、地域の農・資源・人がめぐる仕組みづくりに取り組んでいます。
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